私がクリスタルボウルを誰からも習っていない理由

私は、クリスタルボウルの演奏方法について誰からも教えてもらったことがありません。資格ビジネス/スクールビジネスが乱立している時代、今日はそんな話です。

私がクリスタルボウルを誰からも習っていない理由

ものすごく簡単なふたつの理由があります。

そもそも習う先がなかった

ひとつめの理由は、私がクリスタルボウルの演奏をスタートした2005年当時は今のように資格ビジネス/スクールビジネスが乱立しておらず、習いたくても習う先のアテがありませんでした(ひょっとしたら誰かはやっていたかもだけど、知りませんでした)。

習えないから独学するしかない、という時代でした。

教えてもらうのは図々しいと感じていた

私がクリスタルボウルの演奏をやりたい!と思ったのは、偶然にクリスタルボウルを体験する機会があり、本当に感動したからです。いまでもあの感動は忘れられません。

私とクリスタルボウルの出会い【前編】

そのときの奏者の方にお願いして教えてもらう・・・というのは、とても伝えられなかったというのがもうひとつの理由です。

「教えてもらう」というような覚悟で取り組むものじゃないよな、という意識です。近道ではなく、道を切り開かねばいけないという気持ちでした。

私が独学した方法

いまのようにYouTubeもない時代です。マレットの持ち方ひとつから自分で考える必要がありました。

手始めに、クリスタルボウルの音が入っているCDは世界中から手に入るだけすべて輸入しました。さらに、古今東西の宗教音楽と、アンビエントやメディテーション、チルアウトと呼ばれるジャンルの音楽を聞きまくりました。

大きく影響を受けたのは、Awahoshiが作り出す世界観と、インドのシタールとタンブーラ、日本の水琴窟です。ゆったりとした「間」の大切さはすごく学びがありました(他の人のスタイルを否定する気はありませんが、いくらなんでも「鳴らしすぎ」な奏者が多いように感じます)。

また、私はクリスタルボウルに出会う前から、さまざまな方法で編成意識を体験し、精神世界を探求していたので、「ボウルを鳴らすことで同じような状態になるか」というのがひとつの分かりやすい到達点でした。

もちろん、最初からスラスラと演奏できたわけではなく、3年くらいは試行錯誤が続きました。

すべて即興でやり続けてきて、お客さんの前で「次に鳴らす音が降りてこない」ときには本当に冷や汗をかきました。

これから始めようとしている方へ

クリスタルボウルは歴史が浅い楽器です。スクールビジネスもここ10年以内くらいの話です。教えている側も「第一世代」なんですよね。歴史と伝統に裏付けされたものではありません。あくまで、その人が10年そこらで身につけたノウハウを売っているだけです。

どれが正解でどれが間違っているなんていう判断ができるものではありませんので、好きな音・好きな奏者を求めていけばよいと思います。私も毎月いろんなところでイベントを開催していますし、教えて欲しいことがあればいくらでも伝えられます。

せっかくの新しい楽器、新しい時代です。「高いスクールに通わないと演奏ができない」なんてちっぽけなことを悩まずに、たくさんの人がたくさんの解釈でボウルに関わっていけばいいと思います。

最近は自分のイベントですっかり忙しくなってしまっているけど、私自身、誰かの演奏でビックリさせてもらえるのを心待ちにしています。イベントの予定などあればお誘いください。

これからもクリスタルボウルの可能性を拡げていきましょう。

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